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【お知らせ】
2020年8月2日をもって更新を終了しました。
理由は1日当たりの収益が駄菓子1個分程度になってしまったからです。
元々趣味の延長で始めたものなので儲けは気にしていませんでしたが、さすがにモチベーションに関わるほどの低単価になってしまいました。
約2年半、お付き合いいただきありがとうございました。
※ブログはこのまま残しておきます。

安くて使いやすい万年筆用インク4選

この記事は初めてインクボトルを購入する方向けとして別途でまとめたものです。


上の画像はイメージ、サムネイル用です。
引用元:https://www.reddit.com/r/fountainpens/comments/7v1nlz/one_year_in/

万年筆にはカートリッジ式のインクが付属しています。誰もが最初はこのカートリッジを使って書くものだと思います。インクが空になったときは新しいカートリッジに差し替えるだけでいいという便利な仕組みになっています。
ですが、カートリッジは手軽に使用できる反面、意外とランニングコストがかさむと言われています。万年筆を使うのにコストを気にするのは若干おかしなことかもしれませんが、出来る限り安く楽しみたいと考えている方もいると思います。
またカートリッジのインクのバリエーションには限りがあったり、製品の規格が違う場合は装着することがで出来なかったりと問題点もあります。

そこでインクボトルの登場です。
なんと世界中で販売されているものを合わせると500種類以上にもなるんです。(こちらで見ることができます。※海外サイトで言語は英語です。)たくさんのインクの中から自分のお気に入りを見つけるのも万年筆の醍醐味でしょう。
インクボトルは色や容量にもよりますが、大体は500円から1500円ほどで買うことができます。使い方次第ではカートリッジどころか、ボールペンを買い続けるよりもずっと安く済ませることも可能です。ちなみに3000円、4000円を超える高額なインクも存在します。

ただしデメリットもあります。
  • カートリッジの代わりにコンバーターを使わなければならない。
  • インクの補充の際に手間がかかり汚れる可能性がある。
  • 万年筆や使用する紙との相性がある。

まず、インクボトルから補充するにはコンバーターを使う必要があります。なので、コンバーターを持っていない場合は別途で購入しなければなりません。インクボトルとコンバーターを一つずつ買うとすると初期費用は2000円前後になると思います。(カートリッジのままボトルのインクを使う方法もありますがここでは触れません。)

二つ目は、補充作業は手間がかかり、手や服が汚れてしまうかもしれないということです。(補充の仕方はこちらをご覧ください。パイロット公式ページ
机や床が汚れないように新聞紙を敷いたり、後でニブを拭うためのティッシュを用意したり、最低限の準備が必要になります。
さらにボトルの蓋を開けるときも、中のインクが飛び散って服に付着することもありえます。

最後の項目ですが、ペンとの相性が悪いと中で乾いて固まってしまったり、ニブを腐食させてしまったりといったことを起こすインクもあるんです。この手のインクを使う場合は、こまめで丁寧なメンテナンスが必要となります。(基本的にどんなインクを使うにしても万年筆のメンテナンスは必須です。定期的に清掃、洗浄しましょう。)
使用する紙との相性も重要で、書いた文字が滲む場合もありますし、裏側まで浸透してしまうこともあります。例えばインクジェット紙に書く場合は一般的に顔料系インクが向いているとされています。

前置きが長くなってしまいましたが、ここからは初めての方でも使いやすいインクを簡単に紹介していきます!
紹介するのは海外でも評判が高く、比較的ペンを選ばない(ペンに悪影響を与えにくい)汎用性が高いものです。もちろん価格は控えめで日本から入手しやすいもの、学生のようにたくさん書く方々からの評価も高いものを四つ選びました。

目次


Parker クインクボトルインク

引用元:http://www.yodobashi.com/product/100000001000016844/

低コストかつ高い速乾性で人気の製品です。
価格は57mlで600円から700円程度で購入することができます。これはインクボトルの中では非常に安価で、大量に書く方にはもってこいのインクでしょう。後述するパイロット製のインクと並んでコスパに優れています。
環境にもよりますが、インクが乾くまでの時間も10秒から15秒程度でとても早いほうです。一般的に使用されている紙質(大学ノートなど)であれば、ページを捲ったり閉じたりしても色が移ってしまうことはないでしょう。裏移りや裏抜け等もしにくいです。

人気色はブラックとブルーブラックですが乾くと淡い色に変化します。数日経つとさらに色が薄くなります。
これを淡い黒や淡い青で良く見えると思う方もいれば、灰色や水色みたいで酷い色だ、水で薄めたような色だという意見もあります。(色の変化をおさえる方法もありますが、ここでは触れません。行う場合は自己責任でお願いします。)
また、安さ重視だから黒っぽいならそれでいいという考えの方、書いた文字にシェーディングがあまりつかないので読みやすいという方、ビンテージペンのテスト用に使用している方もいます。
海外ではこの点で好き嫌いがはっきりと分かれているようです。

※シェーディングは筆跡に濃淡がつくことを指します。
詳細はこちらの「Shade」「Sheen」「Shimmer」について をご覧ください。

注意点として挙げられるのは、このインクの耐水性が極めて低いということです。
特に学生の方は、雨や雪によってカバンが中まで濡れてしまったり、書いた文字の上に汗が落ちてしまったりといったことが考えられるので、水分には気をつけてください。


waterman ボトルインク

引用元:http://www.waterman.com/ja/ink-bottles/186-black-ink-bottle-fountain-pen-3034325106199.html

ペンに優しくてメンテナンスがしやすいと評判のウォーターマン製のインクです。
初心者の方にとってメンテナンスは大変だと思うので、まずはこのインクで慣れておくのも良いかもしれません。

価格は50mlで約1000円です。安価なインクということで人気があるんですが、パーカーのインクと比べると容量が少ないこともあり若干高くなります。
ちなみに、この角ばったデザインも人気の理由の一つとなっています。ボトルのインクが減ってきても斜めに置くことができるので、最後まで吸い出しやすい作りになっているんです。

インクの乾燥時間は30秒程度となっています。こちらもパーカーと比べると遅いですが、インクの乾燥時間というのは平均で30秒、遅いものだと60秒くらいなので、ごくごく普通の早さといえるでしょう。
紙質が荒くても文字の滲みや裏移り裏抜けもしないので、日常的な使用にも問題がない性能を持っています。

色については明るめの傾向となっています。乾燥後も薄くなるというよりは明るくなると言った方が適切かもしれません。書いた文字のシェーディングもつきにくく、明るい色も相まって上品な印象を受けます。
これも好みが分かれていて、真っ黒なインクが好きな方や深い色合いを求めている方は使っていないようです。なので、書き味はサラサラしていて気持ちがいいのに色が気に入らないという感想もあります。
パーカーより濃いほうがいいけど濃すぎないほうがいい、という方にオススメできます。


diamine(ダイアミン/ダイアマイン)

引用元:http://www.yodobashi.com/product/100000001003687456/

イギリスのダイアミン社が販売しているインクです。日本ではダイアミン、ダイアマイン、ときどきジアミンなど様々な呼ばれ方をしています。
メンテナンスがしやすいこと、容量当たりの価格も安いこと、そしてカラーバリエーションが非常に豊富で発色も良いことから人気のインクとなっています。

日本だと30mlと80mlのボトルが入手しやすいでしょう。30mlのボトルは約700円、80mlのボトルは約1700円なので一見すると高く思えますが、容量あたりで計算するとウォーターマンの50mlボトルとほぼ同じ価格になります。
いきなり80mlは多いという方にはお試しとして30mlを購入してみるのも良いのではないでしょうか。(上記の画像はジェットブラックの30mlです。)

カラーバリエーションの豊富さも注目すべき点です。
例えば黒色(ブラック、グレー系)として販売されているインクだけでも8種類ほどあり、それぞれの色合いは微妙に異なっています。同じようにブルーブラック系やそれ以外の色のラインナップも充実しています。
どの色も発色が良く選択肢も多いので、パーカーやウォーターマンのインクが合わなかった方々が使用しているようです。

乾燥時間は15秒から30秒とバラけています。速乾性を謳っているわけではありませんが、環境によってはパーカーのクインクインクに匹敵するでしょう。
文字のシェーディングや滲みはほとんどありませんが、rhodiaのような紙質だとほんの少しだけ裏抜けする可能性があります。
耐水性も高いため水に濡れても文字が読めないほどになったり消えてしまうことはないようです。もちろん過信は禁物ですので気をつけてください。

ちなみにダイアミンのインクには30mlのレジストラーズインクというものがあります。耐水性を備えており、滲みも裏抜けもしにくい優秀なインクです。
しかし、こちらは没食子インクという種類で、冒頭で述べたように「ペンにダメージを与える傾向にあるため、メンテナンスを入念に行う必要がある」ものになります。購入する際、使用する際は注意してください。


パイロット ボトルインキ

引用元:http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/ink/ink_30/

国産のパイロット製インクです。
このインクの大きな特徴は容量当たりの価格が安いことです。
ラインナップはこのようになっています。
  • 30ml(約400円):ブラック、ブルーブラック、ブルー、レッド。
  • 70ml(約1000円):ブラック、ブルーブラック、ブルー。
  • 350ml(約1400円):ブラック、ブルーブラック、レッド。
30mlと70mlのボトルだと最初に紹介したパーカーより少し高いかほぼ同じくらいのコスパになります。
しかし350mlのボトルの場合、容量当たりの価格がとてつもなく安くなります。これは世界中で販売されている万年筆用インクの中でも最高レベルです。
学生のようにとにかく大量に書く方で、なおかつ使い切るという前提であれば、これ以上ないインクとなるでしょう。とはいえ350mlのインクを使い切るのは並大抵のことではありません。この点に留意してください。ちなみにインクボトルというよりはペットボトルといってもおかしくありません。
※350mlのボトルは背が高いためペン先がインクまで届きません。つまりそのままではコンバーターで吸い出すことが出来ません。
小さめのインクボトルを購入して、それに移し替えてから使用してください。
引用元:http://www.pilot.co.jp/products/pen/fountain/ink/ink_350/

もちろん安さ以外にも特徴があります。
ここまで紹介したインクと同様にメンテナンスが楽なインクです。乾いたインクがこびりついても簡単に洗い流せます。

インクフローの良さもトップクラスだと思います。フローの悪い万年筆でもこれを入れると改善することもあります。逆に太字以上のニブや元々フローが良い万年筆と一緒に使うとドバドバと出てしまって文字が滲んでしまうこともあります。
これに関連して、使用する紙との相性にも左右されやすい傾向にあります。大学ノートや一般的なコピー用紙であれば問題ありませんが、モレスキンのような紙質だと裏抜けしてしまいます。このため、場合によっては中字でも滲みが発生する可能性があるので注意してください。

乾燥時間は約15秒から20秒程度で、耐水性も意外と高いです。乾いた後の色合いもはっきりとしているので書いた後も読みやすいでしょう。書いた文字に多少シェーディングがつくのでカリグラフィーのような使い方もできます。

パイロットは色彩雫(iroshizuku)というカラフルなインクも販売しています。こちらは50mlのボトルで1300円から1500円ほどと値が張りますが、とても使いやすく海外での評判も高いインクです。興味がある方はぜひ調べてみてください。



いかがでしたか?
ここで紹介したインクはあくまで一例です。冒頭で述べた通りインクには500以上の種類があり、それぞれ長所と短所が存在しています。さらに使用する万年筆と紙によって性質が左右されるのも特徴です。利便性ではカートリッジに劣りますが、組み合わせや選択肢は無限といってもいいくらいでしょう。
このことから実際に使ってみないと分からないことも多いため、良いインクであっても自分の使用環境には合わないということも十分ありえます。そのうえで、当ブログの記事がみなさまのインク選びの一助になれば幸いです

引用元:https://www.reddit.com/r/fountainpens/comments/7gfdn8/best_ink_for_a_beginner_fountain_pen_user_in_high/
引用元:http://www.fountainpennetwork.com/forum/topic/264127-ink-suggesstions-for-beginner/

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